はごろもブログ
トリミング料金の改定のお知らせ
2018年5月23日
こんにちは、院長の渡辺です。今回はお知らせです。
この度トリミングのカットコース、並びにシャンプーコースの一部料金の値上げを行います。7月の施術から新料金になります。突然の事で大変申し訳ありませんが、ご理解をどうぞ宜しくお願い致します。
実は両コース共に、施術で使用するシャンプー剤とコンディショナー液の質をグレードアップします。
シャンプー剤は今まで以上に『ふんわり感』や『つやのある質感』を出しやすいものとなります。またカットデザインを今までより『長持ち』させる効果も期待できます。特殊なヒアルロン酸やコラーゲンが配合されています。
コンディショナーは『被毛の状態の維持』だけでは無く、トリートメントにあたる『被毛の保護』を追加しました。つまりこれまでオプションで選んで頂いたトリートメント効果が通常のカットコースやシャンプーコースに含まれるようになりました。飼い主の皆様には是非その効果を実感していただければと思っています。
そしてオプションの種類も変更点があります。まずオプションの『トリートメント』が無くなります。代わりに短毛の子であれば、『プロテクター』、長毛の子であれば『エッセンス』が追加されます。
『プロテクター』は被毛に潤いを与え、すべりや美しいツヤを持続させます。またリペアメント剤による補修効果も持っています。
『エッセンス』はエアリーな被毛に仕上げ、サラサラでふんわりしたデザインをより長い時間の持続を期待できます。毛はハサミを入れた直後の毛先の断面からは栄養が漏れ出てしまいます。毛の傷み具合によってはさらに悪化してしまうので、トイプードルなどカット犬の子には『エッセンス』による被毛の保護や補修はとても大事であると思います。
どちらのオプションも『ワンランク上の仕上がり』と『被毛の健康維持』を目的としたものになりますので、是非ご注文していただければと思います。下の写真は新しいシャンプー剤を使用した例のイメージです。ご参考にして下さい。
動物病院として診療のみならず、地域のトリミングサロンとしてもこれからも努力していきますのでどうぞよろしくお願い致します。
犬の上室頻拍(SVT)の症例
2018年4月10日
こんにちは、院長の渡辺です。今回は上室頻拍(以下SVT)の犬の一例についてお話します。
上室頻拍はかなり乱暴に言えば、心臓の拍動するスピードが速くなり過ぎてしまう不整脈です。この不整脈が止む事なく続いてしまうと、十分な血液を全身に送れなくなります。従って失神や虚脱状態に陥り、命を落とすことになります。今回ご紹介する症例は突然の不調を訴え、調べてみるとその原因がSVTだったというワンちゃんです。
まずは心電図です。次の画像は不整脈のないワンちゃんです。心拍数は1分間に70~80回で正常です。ハートマークの付いている高い波が1回の心臓の拍動です。
続いてSVT(上室頻拍)のワンちゃんです。1分間で約200回の心拍です。呼吸が荒く今にも倒れ込んでしまいそうな状態でした。
合わせて心臓の超音波検査の動画もご覧ください。
僧房弁閉鎖不全症という病気で強い心拡大(心臓が大きくなる事)は見られますが、心臓の拍動リズムは問題有りません。
次にSVT(上室頻拍)の動画です。心臓が拍動するというよりピクピク痙攣しているような動きをしています。
動画のワンちゃんは速やかにに酸素吸入し、追加の薬剤投与を開始する事で不整脈は消失しました。元々僧房弁閉鎖不全症(以下MR)という心臓病で治療していたワンちゃんです。
心臓の病気は進行すると発咳や運動不耐性に限らず、不整脈や腹水の貯留が見られたりなど別の症状を示す事があります。症状が安定していても定期的な検査をお勧めします。
狂犬病予防のシーズンです。
2018年4月7日
昨日は夜から思いがけず雨が降りましたね。実は昨日、心がほっこりとする出来事がありました。
病院からの帰宅途中、夜の11時頃ですが、傘1本を差して寄り添うように帰宅しているご夫婦を見かけました。
ご主人はスーツにビジネスバッグを持ち、奥さんは普段着でしたので、想像ですが駅まで傘を持ってお迎えに行ったのでしょうか。
1本の傘に2人が入る様子だけでも微笑ましい光景ですが、良く見ると小さくて黒いワンちゃん(たぶんチワワかな?)2人を見上げるようにして隣をくっついて歩いていました。小さな家族も一緒にお父さんをお迎えに行ったのですね。その健気な様子にほっこりとした気持ちなりました。
動物のいる生活というのは、見ているだけでも幸せをおすそ分けしてもらえるものだなぁ、と改めて実感させられる出来事でした。
さて、狂犬病予防注射のシーズンになりました。皆様のご自宅には市からお知らせのハガキが届いている事と思います。ハガキに記載してある集合注射で打ってもらっても良いですし、病院に来て下さってもいつでも打てます。年一回の狂犬病予防注射は飼い主の義務です。必ず予防してくださいね。
健康診断の血液検査について
2018年3月20日
こんにちは。院長の渡辺です。
やっと春らしくなってきました。気持ちがいいですよね。一方で寒暖差があり、予想以上に日中が暖かく汗ばんだりするので、着る服に困る時期でもありますが。。。
春は狂犬病の予防注射やフィラリアの予防時期でもあります。予防シーズンになると、また春がやって来たなぁと我々は感じます。
ところで春限定なのですが、当院では健康診断の血液検査を通常料金よりもかなり安く行っております。通常では10200円相当(23項目分)の費用を5000円で検査できます。フィラリアの血液検査も含まれます。安くできるのには理由があります。外注検査センターがこの時期は血液検査費用を割引してくれるからです。
決して安い検査費用ではありませんが、動物達も早期発見、早期治療の考え方はとても大事です。前向きにご検討頂ければと思います。
新しい歯ブラシについて(歯磨きコース)
2018年2月10日
こんにちは院長の渡辺です。
当院ではトリミング中に『歯磨きコース(500円~)』を行っています。その時に使用する動物用の歯ブラシ(ライオン)の種類が新しく増えました。歯周病のある子は歯周病対応の新しい歯ブラシをお勧めします。
以下の三種類です。
左から『歯周病無し』『歯周病の初期』『進んだ歯周病』の動物で使用するものになりました。
歯周病になると硬い歯ブラシでは出血しやすいのですが、柔らかく細いブラシなら歯周ポケットに入りやすくなり効果的にお掃除できますし。出血もしづらいです。
お家で歯磨きをする場合でも、その子の歯の具合によって適した歯ブラシを使ってみるといいと思います。ご不明な点があれば病院にてご相談下さい。
犬の前十字靭帯断裂の症例
2018年1月26日
明けましておめでとうございます。院長の渡辺です。年が明けて日が経ってしまいご挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願い致します。
今回は膝の大事な組織である『前十字靭帯断裂』をしてしまった犬の話です。
前十字靭帯はモモの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)を繋いでいます。前十字靭帯が切れてしまった直後は強い痛みによって、多くの子が地面に足を着く事ができず、完全に挙上(足を挙げている状態)してしまいます。治療には手術が必要です。
画像は手術中の写真です。⇨の先が切れてしまった靭帯の一部です。
*画像は小さくしてありますが、クリックすれば拡大出来ます。
切れてしまった靭帯は出来るだけ取り除き、人工物で代用します。この手術は小型犬のような軽い動物には有効ですが、大型犬などでは向きませんので別の手術になります。
画像の手術をした時は、一か月位の間に続いて4頭の子が前十字靭帯を断裂してしまって、連続で手術をしました。珍しいケースでしたので印象に残っています。
前十字靭帯断裂を起こしてしまう原因は加齢に伴う靭帯の強度が低下していく事にあるとされています。個人的な経験では、膝蓋骨(膝のお皿)が脱臼する子、ホルモンの病気で肥満傾向にある子、同居犬がいて遊んでいたら発症したなど、プラスで考えられるケースもありました。
あくまで第一選択は外科手術ではありますが、5㎏以下の子であれば保存療法といって消炎鎮痛剤やサプリメントを併用して、手術をしないという選択肢もあります。ただし関節痛や運動機能の低下が慢性化してしまうケースや二次的に半月板を損傷して急な痛みが再発する事もあり、その選択は慎重に考えなければなりません。
今年も終わりますね。
2017年12月22日
こんにちは、院長の渡辺です。早いもので今年も終わろうとしています。
皆さん、今年はどのような一年でしたか?また、来年はどのような一年にしたいと思いますか?ちょっと早いですが今年を振り返ってみたいと思います。
今年は病院のブログを3月にスタートして、目標としていた『ブログを毎月1件は書こう』という事を何とか達成できました。とても小さな目標でしたが。。
診療に限らずホームページやブログを通して病院から情報などを発信をする事が、患者様にとって良いものになればいいなぁ、と思っています。読みづらい文章かもしれませんが今後もお付き合いして頂ければと思います。
また、今年は以前からよく通院してくださっていた患者さんがお引越しをされるという事で、数名の方からご丁寧にご挨拶を頂戴しました。『○○ちゃん、○○さんに、もうお会いできなくなるのかぁ。。』と思うと、すこし寂しい気持ちになってしまいます。
動物病院の業務というのは当たり前ですが動物の治療や予防がメインです。ですが診療を通して動物達に限らずご家族の皆さんたちと、少なくはないコミュニケーションが生まれます。
仔犬、子猫の時から寿命を全うして亡くなるまで診させていただければ、それは10年15年という期間です。
『いつもご夫婦で一緒にいらっしゃる方』
『お子さんが生まれて、数年後にはその子がよく歩くし、照れながらおしゃべりもするようになった事』
『数年前に動物を亡くし悲しい思いはしたけれど、また動物を飼い始めて笑顔で病院にいらしゃった方』
獣医療を通して皆さんの日常やライフイベントにほんの少しだけど遭遇できるというのは、この仕事の素敵なところだなぁと、そんな事があるたびに感じています。もちろん診療を信頼してもらえてこそのものですが。
一年を振り返り、改めて感じさせられる出来事でした。
日めくりカレンダーの話
2017年12月11日
こんにちは。院長の渡辺です。以前このブログでもお知らせしましたが、皆さんのお家のワンちゃんの写真がカレンダーになる企画がありました。
主催が『ペットの暮らし向上委員会』協賛ゾエティス・ジャパンさんの日めくりカレンダーです。1日ずつワンちゃんたちの写真が変わります。
今回、当院に通われているフレンチブルドッグのレオン君がその写真に選ばれました!わずか365頭という狭き門なのに、とてもスゴイ事です!私としても嬉しい出来事でした。飼い主さまが参加できるような企画がたまに発せられるで、その時はまたお知らせします。
話は変わりますが、年末年始は卸業者もお休みなので、フードのご注文や薬の処方はお早めにお願いします。フードに関しては12月20日頃までを目安にご注文頂ければと思います。よろしくお願い致します。
当院のトリミングについて②
2017年11月11日
こんにちは院長の渡辺です。
もう2ヶ月前になってしまいましたが、トリミングの話の続きです。今日はトリミングにおける注意点をお話します。
トリミングを受ける動物というのは少なからずストレスを受けます。それは精神的なストレスであったり、長い時間じっとして動かないでいる肉体的なストレスも含みます。
まれにトリミング後に首や腰を痛めてしまう子がいます。それはカットの時に動物が緊張のせいで身体に力が入ってしまったり、あるいは動かずに同じ姿勢のままでいる事に起因しているのではないかと考えています。
あくまでも私の経験則ですが、トリミングが大好きで人見知りしないような子はそういった事は起きづらいように感じています。逆に緊張しやすかったり、シャイな子は身体の力みなどが強くて痛めやすいと思っています。人の首、肩、腰痛などがストレスで悪化したり、同じ姿勢、力みなどが良くないとされている事に似ているのかもしれません。
当院ではこのような事をできるだけ少なくできるように、過去に痛めてしまった、またリスクのありそうな子はトリミング中に少し休ませ、歩かせたりして、心やカラダの緊張をほぐせるような工夫をしております。それでも動物が施術後に痛めてしまう事はありますが。。。
その他にも注意点や工夫している点などいくつかありますので、また別の機会にお話したいと思います。
猫の消化器型リンパ腫~末期患者の治療~
2017年10月30日
こんにちは、院長の渡辺です。
今回は消化器型リンパ腫のネコの話です。
リンパ腫というのは、血液に流れているリンパ球が腫瘍化した病気です。
そして腫瘍ができた部位が、例えば胃や腸である場合を『消化器型リンパ腫』と言います。
いくつかのタイプがある中で消化器型は猫ちゃんで割合の高いリンパ腫と言えます。
以下がリンパ腫になってしまった猫ちゃんのエコー画像です。
腸の壁が腫れています。黒く抜けている所が異常部位です。
リンパ腫は抗がん剤が比較的に効果の出やすい腫瘍ですので、この猫ちゃんも抗がん剤の治療をしています。
以下は抗がん剤投与、約1週間後の画像です。
次は約2週間の画像です。
腫瘍の腫れが幾分減ってきているのが分かります。それと共に猫ちゃんの発熱、嘔吐、食欲不振が改善していきます。
ぐったりしていた状態からキャットタワーに飛び乗ったり猫ちゃんらしい動きができるようになります。
猫の消化器型リンパ腫は治療を施せば年単位での長期生存が可能のケースもあれば、数か月の余命のケースもあります。この猫ちゃんは残念ですが後者のケースでした。
こういった癌の末期患者は病気の悪化してくる時期のケアがとても大切です。抗がん剤も効かなくなり嘔吐や食欲不振、脱水が起きてしまい心身共に辛い状況に陥ります。末期時の緩和ケアはいくつかあります。以下に記します。
①脱水に対して→適切な補液。嘔吐や食欲不振などの程度で量や回数が変ります。やり方がわかれば家でも出来ます。
②嘔吐、悪心→強力な吐き気止めを使います。一般的な胃薬や制吐剤ではコントロール不可能なものに使用します。気持ちの悪さは人でもかなり辛いですよね。
③食欲不振→いくつかの食欲増進剤を使います。何も食べないようではさらに身体が辛くなります。
④痛みの管理→人で言えばロキソニンのような薬から麻薬、もしくは麻薬と同等の作用を持つ薬まで幅広く用います。
少し長くなりましたが、参考になりましたでしょうか?
リンパ腫の猫ちゃんの例でしたが、この猫の飼主さんは緩和ケアを一生懸命やって頂けたので、猫ちゃんが亡くなる直前まで頻繁な嘔吐や発熱など、苦しむような様子がほとんど見られなかったと言われました。診察時も割とリラックスしていて病気の苦しさがかなり緩和できたのではないかと思っています。
当院では末期患者の緩和ケアを出来るだけサポートしたいと思っています。
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※祝日は終日休診です
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電車:西国立駅 徒歩5分
国立駅 徒歩20分
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